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日本の専門職団体連絡協議会「社専協」の提案が、改正障害者自立支援法へ盛り込まれた。市町村総合相談センターの設置と専門職の配置である。
ようやく専門職団体によるソーシャルアクションが現実的な意味を持ちはじめた。
障害者自立支援法の廃止は、政権交代した民主党の公約である。
障がい者自身がこの法の廃止を求めるのは「我々を抜きにしてものごとを決めるな」という障害者権利条約で提唱されている世界の障がい者の切実な願いを背景としている。
かつて、当事者や専門職団体の意見が政策に結晶した例はどれほどあるのであろうか。
2000年以降の社会福祉基礎構造改革の理念は、今、実定法の現実を踏まえてその有効性が問われはじめている。
介護保険制度もその効果について今後、本格的な検証が進むだろう。
政権交代によって、障害者自立支援法の改正について、障がい者自身の参加による膨大な意見の集約がはじまった。
その意見の多くは、現行法を廃し、障害者総合福祉法(仮称)の成立を目指すものである。
今臨時国会は、「障害者制度改革推進本部における検討を踏まえて障害保健福祉施策を見直すまでの間において障害者等の地域生活を支援するための関係法律の整備に関する法律」という前代未聞の長い戒名の改正法を今国会で成立させた。
その主な内容は、
①利用者負担の見直し
②障害の範囲及び障害程度区分の見直し
③総合的市町村相談センターの設置
④障害児支援の強化
⑤地域生活自立支援の充実
の5点である。
本会からは、③に関する原案を提案した。
その要旨は次のとおりであった。
「障がい者福祉サービス専門機関の設置と社会福祉士・精神保健福祉士の必置について」           
1. 社会福祉サービス供給体制の現状と課題
  〇福祉原理よりも効率、採算、利益等を優先する多元的供給体制を伸張させ、その結果、利用者、従事者に不安な状況をつくり出した
  〇社会福祉法による福祉事務所は、現代の複雑、多様化する福祉・介護ニーズに包括的なサービス機関としても、多元的主体の公正な管理機能機関としても中途半端の機能しか発揮できていない。
2. 障がい者福祉サービス供給体制の現状と課題
  〇障害福祉サービスを包括的に推進する機関が市町村にないため、法の趣旨を十分に具体化することができない。
  〇社会福祉法人に障がい者の地域生活での支援を可能にする社会福祉士、精神保健福祉士等専門職の配置及びそのための財源担保等について配慮されていない。
3. 総合的な提言
  〇福祉事務所の抜本的な見直しと改善を図り、「ソーシャルケアセンター(仮称)」と改組し、保健、医療、福祉、教育、司法、労働領域に関するソーシャルケアの専門機関に改変すべきである。
なお、社会福祉法が改正されるまでは障害者総合福祉法の中で暫定的にこの専門機関を設置すべきである。
  〇その機関には、社会福祉士、精神保健福祉士を必置とすべきである。
  〇その機関は①直営及び②公益法人、③社団法人、④社会福祉法人等に委託することができることとするが 委託の決定にあたっては当事者、住民の参加を必須要件とすべきである。また、直営にあたっては社会福祉専門職の導入を前提とすべきである。
  〇障害者総合福祉法の運営管理にあたって第三者の評価機関を国及び県単位に設置し、毎年度、情報公開し、地域格差の解消を図るとともに障害者権利条約に基づき、
それらの機関と専門職が真に機能しているか国民に情報公開すべきである。

本会が提案した原案の趣旨を踏まえた「ソーシャルケアセンター構想」が「市町村総合相談センター」に組み込まれるかどうかは、今後の課題であるが、新しい時代を胎動させたものといえよう。


2010年12月号 日本ソーシャルワーカー協会会報 第70号
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2011.01.27 Thu l 社会福祉はこれでいいのか l コメント (0) トラックバック (0) l top
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